痛みがある場所と原因が違うことが多い理由

2026年06月9日

「腰が痛いから腰が悪い」
「肩がこるから肩に原因がある」
そう思われる方は多いのではないでしょうか。

しかし実際の臨床現場では、痛みが出ている場所と本当の原因が違うケースは珍しくありません。

例えば腰痛で来院された方でも、実際には股関節やお尻の筋肉が原因になっていることがあります。肩こりの方でも、原因は首だけでなく背中や胸の筋肉、さらには姿勢や呼吸の問題にあることも少なくありません。

身体はそれぞれの部位が独立して動いているわけではなく、全身が連動して機能しています。そのため、一か所の動きが悪くなると別の場所が無理をして働き、その結果として痛みが発生することがあります。

例えば股関節が硬くなると、本来股関節が担う動きを腰が代わりに行うようになります。すると腰への負担が増え、腰痛として現れます。しかし腰だけをマッサージしても、股関節の硬さが改善されなければ再び痛みを繰り返してしまいます。

肩こりも同じです。

長時間のデスクワークやスマートフォンの使用によって背中が丸くなると、頭が前に出た姿勢になります。頭の重さは成人で約4〜6kgありますが、前に出れば出るほど首や肩の筋肉に大きな負担がかかります。その結果として肩こりや首こりが起こります。

しかし本当の問題は肩ではなく、姿勢の崩れや身体の使い方にある場合が多いのです。

また、ストレスや睡眠不足などによる自律神経の乱れが痛みの原因になっているケースもあります。

人はストレスを受けると筋肉が緊張しやすくなります。血流も悪くなり、疲労物質がたまりやすくなります。その状態が続くと肩こりや腰痛、頭痛などが慢性化していきます。

このような場合、痛みのある部分だけを施術しても根本的な改善にはつながりません。

実際に「マッサージを受けた直後は楽になるけれど、すぐに元に戻る」という方は少なくありません。これは痛みのある場所だけにアプローチし、本当の原因が残っているためです。

大切なのは「どこが痛いか」だけではなく、「なぜそこに負担がかかっているのか」を見つけることです。

当院では痛みのある部分だけを見るのではなく、姿勢や関節の動き、筋肉のバランス、生活習慣、自律神経の状態なども含めて全身を評価します。

痛みは身体からのサインです。

そのサインが出ている場所だけに注目するのではなく、本当の原因を見つけて整えていくことが根本改善への第一歩となります。

長年同じ症状を繰り返している方や、どこへ行っても改善しなかった方は、痛みがある場所とは別のところに原因が隠れているかもしれません。

もし慢性的な肩こりや腰痛、頭痛でお悩みでしたら、一度身体全体のバランスを見直してみてはいかがでしょうか。原因を正しく見つけることで、改善への道筋が見えてくるはずです。

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